きれいに染めるための考察をするとき、邪魔するものを排除していくというのもアプローチとして“あり”だと思います。
ヘアカラーでは(酸化染毛剤の場合)例えば以下の項目は、(プラスマイナスはありますが)影響があります。
*温度、pH、水、界面活性剤、油分、金属イオン、色素同士の色効果の相互作用、その他
温度:
室温を基準として、それより低温での製品の設定より染毛酸化反応が遅くなる、浸透が遅くなる、ブリーチが利きにくくなる。高温では反対に促進になる。酸化染毛剤の加温は認められていないのでご注意ください。
pH:
pHが低いとブリーチの利きが悪い。とはいってもpHだけでは説明できないので”概ね”ということでご理解ください。
界面活性剤:
イオン性で促進したり、阻害したりする。
油分:
油分を先にコーティングすると水溶性のものは髪に入りにくくなる。施術後にコーティングするとヘアケア効果が出る。
金属イオン:
金属イオンが酸化重合という反応の触媒となって、促進するので 金属イオンが多い環境で染めると発色のタイミングが早すぎて、発熱してしまったり、液の中で分子が大きくなりすぎて髪に浸透できないことがある。
色素:
補色同士で色素を増やしても明度、彩度とも下がり色相としては動かないことがある。
その他:
水で薄めると色素の量、アルカリの量ともに下がるので色素の影響は、彩度は下がり明度は上がる。アルカリはブリーチに影響するので髪のブリーチ効果が下がりメラニン色素の影響が削れない。もちろん1,2剤の混合比はこれと深く関係しています。