耐褪色性は不変か?

どう使っても同じ仕上がりになるのか

元の毛髪がどんな状態でも同じ仕上がりか?

ヘアカラーで染めたら、色は鮮やかで長持ちさせたいです。

そこで、褪色ってどんなことかを考えます。 

同じヘアカラーを使って同じ条件で(物と操作を一定にして)毛染めをしても同じ仕上がりにならないことがあります。

メラニンの残存量の違い、髪の中の微量金属の量、キューティクルの強さ、髪の太さによって毛髪内に残る染料の量、染料が分布する範囲の違い、など原因や要素がいろいろとあって仕上がりに影響を与えます。

仕上がりでできている酸化染料の量や分布は直接的に褪色にかかわってきます。

またヘアカラーをどう使うかによっても、損傷程度、出来上がる色素量に、差が出ます。

さらに、ケアの方法、方針によっても持ちは変わります。

現象としてみると、

着目している色が強くなったり、弱くなったりすることです。

次の3つのことが起きることです。

    染めた色素が変化する

    いったん毛髪内に留まっていた色素が流出する

    色の見え方に変化する

その原因は

    紫外線やオゾン、水の消毒用の塩素などの環境からの酸化力や還元力を持った

化学的に活性な要素で酸化染料が化学変化すること

    シャンプーやリンスによる洗浄、水の出入りに乗って色素が流出すること

    乾燥、キューティクルのリフトアップ、ブラッシングなどで表面状態が変化して光の反射、透過に影響が出ること

対策

残念ながら、化学変化によるものは、それに接触しないことしかありません。

ヘアカラーの後にパーマをかけたり、別の酸化染毛剤で処理する、ブリーチ剤を使うなども①に含まれます。

酸化染料は毛髪内にできて、水不溶性だと説明されています。しかし、断面を観察してわかるのですが、メラノサイトのような大きな粒子ではなく大変小さいので毛髪内で物質移動があればそれによって運ばれる程度の大きさです。損傷が進んでシャンプーなどで簡単に水が出入りする状態になるとNMFなどと一緒に外に出てしまいます。ヘアカラーやパーマ、シャンプーでも毛髪内の蛋白が流出してくることを実験でとらえた報告があるのでこの時の蛋白の流出と一緒に流出することが考えられます。これは髪の撥水処理でかなり防げます。

最後の表面状態に関しては、ほとんど十分に水分を含ませて撥水処理をすればきれいに見える状態が長く続きます。

 

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