酸性カラーの耐褪色性を上げるにはどうする?
酸性カラーの染まる仕組みと褪色
酸性カラーは色素と髪のイオン同士の引き合いで
酸性染料が髪に吸着するものです。
簡単に言うと、髪を酸性の状態に浸して、蛋白質の端っこをイオン化して、酸性染料のイオン化した部分を吸着させる。
毛髪の表面がイオン化して色素を吸着するので、表面の吸着した色素が邪魔で後からの色素は内側には入っていけない。表面部分だけが対象領域ですから、イオンの引き合いでの吸着量も限られます。後から来る色素はその上に吸着するので、仕上がりで濃く染まったように見えても、耐褪色性をよくしているイオン同士の結合の割合が吸着した色素の総量に対して下がってしますことになります。顕微鏡で断面を観察してみると(図)のような感じです。
酸性染料は、表面に吸着しているので(シャンプーによる洗浄に対して頑張りますが)洗髪時に髪同士こすれたり、洗剤の溶かす作用などで徐々に褪色していきます。このとき、イオン結合の上に吸着しているものが先に落ちていきます。だから酸性カラーで染めた髪の色変化は、初め変化が多くて後になるほど小さくなっていくのです。
酸性カラーの褪色は防げるか
褪色する理由を考えると、少しでも髪の中に吸着範囲を広げてやれば改善するはずです。
中に入れる方法は別として、中に入れてやると酸化染毛剤にも劣らない褪色に対する抵抗性を示します。(写真参照)