染めた色をきれいに見せるには

傷んだ髪の見た目

傷んで乾燥の激しい髪は、見た目でも乾燥しているし、彩度が下がって、
明度が上がった状態(褪せた感じできれいではない)
乾燥することでキューティクルが反り返ったり、
毛髪内の空洞のせいで光を乱反射します。
乱反射というとすりガラスの表面で起きていることですが、
白っぽくなってガラスの色(厚みが見えるところを見た時の色)を彩度が下がり、
明度が上がった状態にします。
 このことから、単純に考えると(乱反射)の効果:
(彩度を下げる、明度を上げる)といえます。
絵の具の混色でいうと白を加えるのと同じ。
またこれを除くと白を減らすのと同じ。
 

 

 ヘアカラーの色の見え方にこれを当てはめてみると、
明るくきれいに染めた髪が傷んでパサパサになった時の状態は
(乾燥が進んでいる)確かにもとより明るいが色褪せしている感じに見えます。
(彩度が下がっている)
 これを水につけると、少し暗めになり(明度が下がり)色がわかりやすくなる。
(彩度が上がった)

水をつけてもすぐに蒸発して、元の見え方に戻ります。さらに、荒れた手に水をつけた時のように乾いてかえってカサカサすることさえあります。

対応策
水を含ませて、その上に油をつけて水の蒸発を穏やかにすると、色が戻っている時間が少しは伸びますが何時間も持たない。しかし、保湿成分を水に混ぜると効果の持続時間は伸びます。もっと伸ばしたいときは、つけた油が毛髪内に浸透する処理をすることで実現できます。
更に長持ち(一週間単位で)させるには、ワックスで毛髪内に浸透させるのが効果的です。ワックスの種類を選べば1か月持つこともあります。(私はワックスリングと呼んでいます)

保水できるかどうかで、こんなにも色の見え方に影響があるのです。

ヘアカラーの後のヘアケアの重要な仕事は、ダメージの軽減もありますが、仕上がり後にどのくらい長い間、毛髪内で適正なレベルで保水できるかということです。
毛髪内の水分が適正ですと、髪の光の透過性が向上しますので、仕上がりの色を設計するにも忘れてはいけないファクターです。

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