理屈から、起きていることを見る
起きていることから原理を類推してみる
ヘアカラーをしているときに何が起きているのかを知ることで
不具合を未然に回避、起きた不具合を理に合った方法でリカバーする。
そのためにも、当たり前や、考えなかったことをもう一度みなおしてみましょう。
酸化染毛剤については化学反応があり毛髪内で色素ができると言われます。一方酸性染毛料(ヘアマニキュア)では毛髪表面にイオン結合で吸着します。分類としては医薬部外品と化粧品、色モチでは永久染毛剤と半永久染毛料に分けられます。
表現からすると
酸化染毛剤:色素が髪の中にできて水に溶けないのでシャンプーでは色が落ちない
酸性染毛料:表面にイオン結合
と書いてあれば結合している方が色持ち良さそうな気がしませんか。
酸化染毛剤でしっかり染めた髪の断面を光学顕微鏡で見ると、色素がしっかりとコルテックスの中に見えますが、メラニン色素のように粒には見えません。もっと小さくて観察上は均一に広がって見えます。
⇒感想:
酸化染毛剤の耐褪色性の高さは髪の中のものがシャンプーなどでは簡単に溶け出さないことにある。
⇒言い換えると中身が溶け出すような状態では色は持たない
実際損傷度合いが大きくなると色持ちが悪くなる。
実際の経験と合致します。 もちろんこれで全部は説明できていませんが髪の中に水やシャンプーが簡単に出入りしないようにすることで耐褪色性は上がる(色モチが良くなる)と想像できます。
実際に油などをこまめに補給すると結構傷んだ髪でも褪色を小さく維持できます。
ヘアマニキュアでは、イオン結合しているといっても毛髪の表面にあるので、シャンプーや汗などの影響を毎回強く受けます。それで2週間もてば結構健闘しているといえます。
ヘアマニキュアでも少し工夫してキューティクルより内側に色素を入れて、キューティクルがしっかりしていればモチが良くなるのではないかと思い、試してみたら、(60分位放置するか、アイロン120℃くらいで20秒プレスすれば入ります)ほんとに褪色しにくくなります。
酸性カラーでも工夫でキューティクルとコルテックスの間に色素を配置することができます。
毛束での褪色テストでは、酸化染毛剤よりも良い感じの状態になります。
これも酸性カラーのリムーブの失敗事例で経験済みですよね。